「ミアシャイマー」の思想・ネオリアリズムの国際政治学(YouTube)のブログ

リアリスト学派の国際政治学による日本の外交・国防、国際情勢の分析

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「中国の軍事的な示威行動の意図(本音)」

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米中が軍事衝突すると主張している人が少なくないが米政府は核武装国とは戦争しないと決めているから中国と戦争するつもりもない。その理由は米国が敗北するからであるが、その論理については伊藤貫氏の書籍などで核戦略論について学んでいただきたい。

ではこの中国の軍事行動は何を意味しているのであろうか?

これは示威行動である。
自らの軍事力を誇示することによって米国に「中国にはかなわない」と思わせるためである。ペリーが黒船で日本にやって来て日本人をおののかせたのと同じ理屈である。

国力を上げた米国がモンロー主義に基づき西半球から欧州国を追い出したのと同じことを中国はやりたいのである。

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アメリカは、西半球から欧州国を追い出し、モンロー主義(地域覇権)を確立した

 

今後10年以内に実質GDPで中国が米国の2倍となる結果、中国の圧倒的な(二倍の)軍事力を目にすることになるが、この時に米国は中国から「アジアから出て行ってもらいたい」と言われて素直にそれに従うことになるだろう。なぜなら米国は「国際社会は力が全てという弱肉強食の原理で動いている」ということを理解しているからである。逆に米国の信義を信じ続けた日本は米国に見捨てられ、この国際社会の非情で冷酷な原理をその時学ぶことになるが、核武装まで最低でも6年かかるので、その時に核武装しようとしても、もう手遅れなのである。